microSDカードがいきなり書き込めなくなったら
そんな突発的な事件に遭遇しました。その原因と対策の結果をシェアします。
SDカードの異常の予兆とその後
SDカードが突然使えなくなってしまったその理由は、結果としては「寿命」でした。
が、その結論を得るまでの経緯と調査の方法についてや、どんな使い方をしていてそうなったのかについてご紹介します。
予兆
SDカードなどのストレージメディアは、たしかにいきなり使えなくなることはままあります。
でも、本当に”急に”使えなくなることは意外とありません。なぜかというと、使えなくなる”予兆”がちゃんとシグナルとして現れるからです。
私がスマートホンで使用しているSDカードに現れたシグナルはとても分かりやすいものでした。
急に書き込み速度が遅くなる
たとえば、ゲームをインストールしようとして中々完了できなくなったり、写真の保存に異常に時間がかかったりします。そしてそこからはまさに急転直下で、愛用のスマホの画面には以下のような警告が表示されます。
このSDカードは
破損している可能性があります
そうなってしまえばもう終了です。書き込みをしようとしてもできず、読み込みは徐々に不安定になっていきます。しかたなくフォーマットしようにも受け付けない状況になりますのでストレージとしての機能はもはや絶望的になります。
ただ私にとって幸運だったのは、まだデータそのものは読み込めるということです。
粗悪なSDカードの場合は、読み込みも書きこみもできなくなってしまって一切のアクセスができず、バックアップもフォローアップも出来なくなる場合があります。
これはカードそのものの自己防衛機能が正常に機能せずに、機能限界を超えて書きこみを行ってしまったために元々のストレージスペースも壊してしまうことで発生します。原因はさまざまなですが、データを格納しているインデックス(しおり)が破損してしまうことが原因であることが大半です。
インデックスが破損しただけならデータの本体部分を抜き出して救出する方法もありますが、専門的な技術を必要とします。
こちらのソフトを使うことでインデックスデータを失って名前が分からなくなったファイルを復元することもできます。
ただし、元のデータそのものが壊れてしまっている物に関しては復元できません。
どうしても必要なデータがある場合は、専門職の方にまずは相談することをオススメします。
ちなみにどのデータ復旧サービスを選ぶべきなのかについては「正しいデータ復旧サービスの選び方」でご紹介します。(書いてない
本当に破損しているかどうかを確かめる
もしかしたら寿命じゃないかもしれない?という確証が欲しいときは、メディアのチェックアプリを使って確認する方法があります。
私が使用したツールは「Check Flash」というツールで、SDカードをはじめとしたストレージの読み書きが正常に行えるかどうかを徹底的に確認してくれるツールとなっています。
CheckFlashはUSBメモリやSDカードなどの外部保存ストレージの状態を隅から隅まで確認するためのツールです。
実際に使用した結果、このような大量のエラーが出てしまった場合はあきらかに問題が発生しています。
上記のツールを使うときに注意したいこととして、中身のデータはバックアップをとっておきましょう。
正常なSDの場合、普通に消えます。ちょっと不調とか書きこみ制限が掛かってないストレージも普通に消えます。失われたインデックスを探す旅がはじまりますので注意しましょう。
「論理ドライブ」と「読み書きテスト」「最小パターン」を選んでから「スタート」するのが一般的なSDカードの場合のセッティングとしては問題ありません。
テストの長さは今回は「フルパス」で指示していますが、「エラーを発見するまで」でも十分OKです。
ツールの詳細な使い方や解説については「フラッシュメディアの調査ツール Check Flash(チェックフラッシュ)の使い方」でご説明しましょう。(これもまだ書いてない
どうして書き込めなくなるのか
そもそも、SDカードが永遠に使えるなんて幻想は捨てましょう。あのCDですら保存状態によってはデータが失われずに残っている期間が30年から100年と言われています。
長期間残しておきたい記録は、専用のメディアがあるのでそちらで保管しておくとして、日々使いのSDカードのようなスマートメディアは買い替えを前提として、1年半から2年程度を目安に使うようにするとよいです。
なぜなら、すべてのフラッシュメモリーは、だいたい数千回から数万回ほどの書き込みを繰り返した時点で書き換え上限を迎えてしまうからです。そうなってくると個人の使い方によってまちまちではありますが、スマートホンのような頻繁に動作させるような使い方をする場合は2年程度が限界になります。
ですので、スマホやタブレットで常用するmicroSDカードは、買い替えを前提として購入することがベストとなります。
定期的な買い替えが大事
手軽な値段で購入できて、交換品として代替がすぐに用意できるレベルのSDカードを使うことを考えるなら、だいたい2000円から3000円くらいのメディアがおすすめです。
2年間でしっかり使いきるころにはちょうど同じ価格で今よりも2ランクほど上位のサイズが同じ価格帯で購入できるようになっています。
使用頻度や用途にもよりますが、使いきることを考えた使い方をするイメージで選ぶと程よいランクの見極めができます。
定番のSanDisk
SDカードの選び方にはいろいろとポイントがあります。詳細については下記よりどうぞ。
さらにデータを長期保存する上でのポイントやメディアの選び方についてはこちら。
>>「データを永久に保存しておくためにできること」(以下略)
ある日突然、スマホの画面に「このSDカードは破損している可能性があります」なんて表示が出た時に焦らないように、しっかり準備はしておきまっしょい。