【Kenshi 小説】太刀鋼―Tachigane―

――魚人の王

 多くのアルファを側近として従えて、唯一獲物に神代より伝わる宝剣を携える、圧倒的な存在感をもった絶対的強者。体の大小はそのまま個体の膂力へと影響するが、アルファの倍以上の巨躯が放つ膂力は、一体いかほどのものなのか。無造作に構えられた、まばゆい輝きを放つ直刃の大きな包丁が、そんな化け物のような巨体の手の内にあってはまるでナイフのようにさえ見えるほどだ。

 そして、そんなものが、そこには居た。

◇◆◇◆◇

 異様な気配を感じたのは、遺跡内部に入り込んですぐのことだった。中央部に据え置かれた機器の周囲には、すでに見慣れた魚人たちの卵が散乱していた。その意味するところはすなわち……。

「ここも魚人の巣だってのか」

 この遺跡にたどり着くまでにいくつかの巣を集落ごと潰してきたが、そこには必ず奴らの卵が転がっている事に気づいた。転がる卵の数で、ある程度の集落規模が分かるのだが、この数は明らかに多い。そういう集落は大体が相当に大きな集落か、はたまた極めて強力な個体が居るかだ。

 いくつかの遺物らしき資材を背嚢(はいのう)に放り込みながら、高まる警戒心に高揚感を覚える。かすかに感じられるのは、上階に居るであろう魚人たちの息遣いなのかもしれない。警戒心が求めるままに、俺はスロープを上へと登り始めた。

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GOSH

【五所川原銭夫(Gosh)】  【経 歴】暗号通貨ビットゼニーを愛するゲーマー。新しい物面白そうな物を体当たりで試そうとしては、恐妻にシバかれるまでが日常。  【Twitter】五所川原銭夫?ZNY+(@stak999)さん | Twitter  【欲しい】◇支援物資を送る◆

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