仮想通貨入門1 -ビットコインは何物なのか―超初心者編
What is Bitcoin?
ベーコンとはなにか
このコーナーは仮想通貨はおろかビットコインのビの字もしらない完璧な初心者むけの記事です。
「仮想通貨? ビットコイン??? なにそれ美味しいの?」
といった具合であれば最高です。なんとなくこのブログにたどり着けたあなたは本当にラッキーですね。四葉のクローバーを初見で見つけられるくらいラッキーですよ。マジに。PV的に(悲)。
ともかく、毒の沼地に嵌まり込む前にご覧いただけたことを感謝します。サトシに。ツレか。
二人が出会えた奇跡に関してはさておいて、早速ですがビットコインの説明を始めましょう。ビットコインを知れば仮想通貨の何たるかが見えてきます。
ビットコインは誰が作ったのか
サトシ・ナカモトさんが論文を発表しました。(原作)
実際にアプリとして形にしてこの世界に解き放った人物ですが、偽名であったため実際にどのような人物なのかはいまだにわかっていません。
男女も国籍も年齢も
生死すら不明
ビットコインを何のために作ったのか
これには様々な憶測が飛び交っています。 というのも、サトシがそのあたりについて特に何も言っておらず、手がかりとして残されたのはビットコインのアプリと設計が書かれた論文。
そしてジェネシスブロックに残されたこのメッセージだけだったからです。
The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for bank
Translations – Mastering Bitcoin
これは2009/1/3にイギリスで発行されたTimes紙(新聞)の見出しです。直訳すると、
「首相は二度目の銀行救済の危機に瀕している」となります。イギリスの新聞なので少なくとも英国の経済圏について高い関心をもってこのビットコインを作ったことがうかがえます。
当時のイギリス経済
2009年ごろの英国は財政破綻の危機を抱えており、英ポンドの信頼は地に落ちていました。支柱となっていた北海油田とロンドンの金融界は枯渇していると評されていたためです。世界経済の中心がアジアへと移っていく中で、IMFからの救済を受けなければ立ち行かないほどイギリスの経済は困窮していました。
経済的に関係のある人物だったとすれば、由々しき事態だったと言えます。
信頼と経済
サトシ・ナカモトが発表したビットコインの設計図ともいえる論文では、信用に関する記述が散見されます。イギリスやリーマンショックなどの背景から、現存する経済基盤を打開するための方法や道具の一つとして「P2P電子決済システム」との副題で発表されています。
政府や管理者を必要としない、対面での決済システムに光明を見出したんでしょう。お金のリデザインをすることで、金融危機などの危険を回避できる価値を生み出そうと試みたとみられています。
信用が要らない経済を作るため
お金の価値を保証しているのは金地金でした。そして、今の経済の根幹は信用創造という仕組みの上で回っています。現代の経済の仕組みを俯瞰して学べるものがありますので、もしもお時間があればご覧になられると良いでしょう。
ナカモト・サトシはビットコインを絶対的な信頼性を持たせることで、取引そのものに信用を必要としないものとして設計したと考えられています。
そうすることで、信用を必要とする現代の経済そのものを立て直そうと考えたのかもしれません。
それにしても、いったいどんな仕組みで「信用を必要としない」決済システムをつくったのでしょうか?
その設計図についてみてみましょう。
Mastering Bitcoin
何のために~云々の項でも引用しましたが、サトシくんが公開した論文を注釈付きで公開している資料が表題のそれです。
Translations – Mastering Bitcoin
より詳しい解説についてはたくさんの方々が解説してくれているので、わたしから追加でわざわざ説明するのもどうかとも思うので、ごく簡単な説明だけにとどめておきます。
Bitcoinはデジタルマネーエコシステムの基礎となるコンセプトと技術の集合体
book.pdf
早速結論が得られました。素晴らしい。なんとデジタルマネーをエコシステムで運用するための基礎、もしくはコンセプトであり技術の集合体ということです。
え?
わからない?
しかたありませんねえ。ではもう少し突っ込んでみましょう。
- 機能はお金と同じように使える
- 管理はアプリケーションで行う
- デジタルマネー
- やりとりにはアドレスを使う
- 管理者は居ない(自己責任
- 取引データを利用者で共有している
- 取引データを承認すれば報酬(ビットコイン)がもらえる
- 最大発行数が2100万枚までと決められている(変更できない)
というのが概要です。よくいわれる「不正ができない」根拠は、取引データを利用者どうし相互監視の状態をつくっているので、不正をすればすぐに他の人から修正されてしまうんですね。問題がないわけではないんですが、そのあたりの説明は今回は省きます。
続いて、この相互監視決済マネーをどのようにして発行し、取引の承認非承認を行っているのかというと、その多くはマイニングの項目で語られることになります。
仮想通貨(暗号資産)マイニングって何?【超基本編】 | GoshBox
こちらでどんなことが行われているのかを記載しているので、興味があればご覧ください。
ビットコインの所有権を明確に
ビットコインを始めとするデジタルマネーやアセット、トークンなどにおいてもっとも画期的と言われる部分がまさにここにあります。あなたが購入したビットコインはあなたの物でほかの誰の物でもありません。あなたの意思が無ければとりだすことも盗み出すこともできず、方法如何で極めて安全に管理できる財産になります。
現金を目の前で奪われたら、取り戻すための労力がどうしても発生しますが、ビットコインはそもそも秘密鍵を奪われない限り盗られる心配はありません。ソーシャルハッキングの餌食になってみすみす秘密鍵を奪われてしまうのは、奪われてしまうような管理をしていた人のミス、という極めて現実的なリスクが生まれる部分でもあります。
お金の流れを労力さえ厭わなければどこまでも正確に追い続けることが可能なので、同じように暗号通貨に紐づけられた商取引が一般化すれば、適正な取引だったのか不適正な取引だったのかをいくらでも検証できるようになります。
不正に送金された場合でも、今後ほかのアセットと紐づけられることによってより強固な管理体制を敷くことが可能になります。(このあたりもまた後日)
そもそも紙幣というのは国(日本銀行)にお金を貸したことへの証明書なので、資産の所有を証明するものではないんですよね。そのあたりがもうすでに革命的にちがうんですが、なかなかぴんと来ない話でもあります。
デジタルマネー
ビットコインなどの暗号通貨はデジタルマネーです。
ようは手元にいつでも参照できる銀行口座があるようなものです。というか、あなた専用の銀行窓口兼金庫があるのです。
その金庫にアクセスする手段としてウォレットアプリケーションがいくつか用意されているのですが、どの方法で管理するのかについては皆さんのもっともやりやすい安全な方法を選べばよい、と思います。
ビットコインウォレット
つまり財布です。
プログラムや管理方法でいろいろと種類がありますが、おおまかに分けると……
- アプリ型
- オンラインサービス型
- リアルの紙とか石とか鉄とか
に分けられます。厳密にいえばアプリもオンラインなんですが、他人管理のウォレットを借りて使うサービスとして提供されているものという意味で区別しています。アプリ型のなかには「ハードウェアウォレット」と呼ばれる基本はオフライン管理されるタイプもあります。
リアル思考で有名なのは「悟(さとり)コイン」でしょうか。
発売当時はコイン本体込みで640円ほどで販売されており、中身は0.001BTCが入っていたんですが今の価値で考えると……
( ^ω^)バブリー
アプリ型はフルノードで管理されるqtや取引データを格納しない簡易型のウォレットなど様々です。多くの開発者や有識者はできるだけフルノードでの管理を推奨していますが、フルノードのウォレットアプリをパソコンにインストールしようと思うと結構なディスク容量と時間を必要とします。
まずは有名どころのウォレットで基本的な操作を知ってから、そうした管理方法について学んでいく方が間違いを起こしにくくなります。入門用にBitZenyを利用すると最高です。敷居も良い感じで高いし使ってみるにも安い&気軽にできるので、勉強には最適です。持っている人に両替してもらってもいいですね。
ウォレットとしてだけではなく、請求計算なども可能なウォレットアプリケーション「もにゃ」
入力した暗号通貨の法定通貨換算金額を算出したり、暗号通貨換算などの計上、請求が可能な多機能ウォレットアプリケーション。
秘密鍵も手元管理ができるような機能も備え付けており、不慮の事態に備えた機能も満載。
あとがき
はてさて、これで基本のキはご理解いただけたことと思います。
分からないことがあれば遠慮なくコメント欄なりDMなりTwitter凸なりしてください。
この記事のネタとしてガンガン追記していきます。
なにせ大事な事は、あなたの資産と証明できる存在ってところでしょうか。
金銭は盗まれると所有権を証明できないのが通説ですからね。
この点においても煩雑な金銭管理面においても極めて優れた道具として生まれたのがビットコインなんですね。
それでは次回、「仮想通貨入門2」でお会いしましょう。
では!