テレワーク・リモートワークのデメリット26項目
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テレワーク・リモートワークってなに?
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テレワーク・リモートワーク(英語ではTelework・Remote work)というのは結局どんな働き方なのか?というと答えは単純です。
PC(パソコン)を使って場所を選ばずにオンライン上で業務を処理する働き方のことで、オフィスでやっていたことを社外で処理する働き方のことも指します。
いわゆる「内職」と呼ばれている作業にはPCを使わない業務もふくまれてしまうので、在宅ワークのなかの一つとして考えるとしっくりきます。
出向先やオフィスではなく、自宅やワークスペースなど場所を選ばずに仕事ができるとして注目されている働き方です。
テレワーク・リモートワークにはどんな仕事があるの?
在宅仕事あれこれ
一般的なテレワーク・リモートワークで発生しているお仕事内容としては、
- 資料作成
- データ入力
- 帳簿作成
- ライティング
- プログラミング
- システム保守
- イラスト
- デザイン
- 写真撮影・加工
- 動画制作・撮影
- コールセンター
- オンライン秘書
- などなど
のようにたくさんの種類の業務があり、さらにセキュリティの問題が解決されるにしたがって、業務の幅が広がっている働き方です。
在宅ワークもふくめて仕事内容などについて詳しく知りたい人はこちら。
>>リモートワーク・テレワークとは?やり方・始め方など在宅ワーク総まとめ | GoshBox
テレワーク・リモートワークのデメリットとは?
問題点と対策
「人間関係に悩まないよ!」
とか
「通勤時間がないから気楽だよ!」
なんて良い印象ばかりが先行しがちなテレワーク・リモートワークですが、良いことばかりではありません。
実際に仕事を始めた時に、
「え、こんなの聞いてないけど……!?」
なんていうデメリットが見つかって慌てて対策することもあります。
知っていればあらかじめ対処しておくこともできますが、知らなければすぐに対応できる問題ならともかく、簡単には対応できないような問題点では後の祭りです。
知っているのと知らないのとではまさしく大違いなので、そんなテレワーク・リモートワークのリアルなデメリットについて徹底的にチェックしておきましょう。
基本的に孤独
テレワーク・リモートワークは一人で作業します。なので、圧倒的な孤独感に耐性がないと、ほぼ丸一日をだれとも話さずに過ごすこともあり、そうした孤独感を苦痛に感じる人にとってはかなりキツイ環境となります。
対策としてSNSなどで孤独感を紛らわすこともできますが、逆にSNSに依存してしまう可能性もあるので注意が必要です。
おすすめは同僚や同期などと音声チャットを通して会話できる状態にしておいたり、同種のコミュニテイーに所属するといった方法で、他人とのコミュニケーションをとれる環境を作ることで、「同じ環境の仲間がいる」という安心感を得られます。
正当に評価されない?
相手の顔が見えないテレワーク・リモートワークでは、どうしても部下が何をどのようにしてどういった仕事をおこなっているのか?という経過や経緯が確認できません。
そのため、管理者側の目線がついつい厳しくなってしまうので、わかりやすく明確な結果を出せない部下に対してのアタリがきつくなってしまいがちです。
こうした問題が発生する最大の要因もまた、コミュニケーション不足に起因します。普段であれば何気ない会話のなかで現在の状況や問題点をそさり気なく相談できていたことも、いざ顔を突き合わせなくなったことでタイミングを見失ってしまうからです。
こうした状況を解決させるには、日々の業務を日誌形式で報告するような、互いの状況や成果を目に見える数字ではなく文章として報告し、「どんな状況なのか」「問題点はないか」などを残すようにすることがおすすめです。
会社の雰囲気がわからない
テレワーク・リモートワーク側としてコミュニケーション不足に陥る原因は、在宅であるが故に感じ取れない会社の今の状況や空気感にもあります。
「今はこんな空気だから、こういう話題をしてもいいかな」
といった人間関係の円滑なコミュニケーションを得るための「情報」が圧倒的に足りないので、スピード感に欠けてしまうという弊害が生まれるのです。
こうした問題を解決するためには、日誌形式の報告だけでは当然足りません。オンライン会議ツールなどを活用して、まるで顔を突き合わせて仕事をしているような雰囲気を作ることが必要です。
オンライン会議ツールについては沢山の種類がありますが、大手のツールに使いやすいものや多人数での動作に強いなどそれぞれに特徴があります。
部下の成果に気付きにくい
ちょっとした部下のファインプレーにも気付けないという問題もあります。
なにかトラブルがテレワーク・リモートワーク側でピックアップされたとして、上司がその状況を確認出来ていなかったり、テレワーク・リモートワークのスタッフがあっけなく処理したとしたら、あくまでも「何もなかった」という認識に陥りがちです。
たしかなファインプレーがあったにも関わらず、結果だけを見れば「何もなかった」ということになってしまうのです。
こうした問題点も、即時の会話が成り立つ状況ではないことが原因と言えます。
打開策として取り入れたいのは、作業状況のタスクを共有して把握することができるツールを使って、それぞれの進捗を把握できるようにしたり、問題点の洗い出しや状況の改善を俯瞰して確認できるようにするなど、テレワークやリモートワークという新しい環境ならではの管理方法や環境を構築することで結果的に能率を上げる構造を生み出すことです。
環境の変化にともなって新しい問題が次々に浮き彫りになる、ということは、そうした問題点を改善すればテレワークやリモートワークの強みを生かせるようになることを意味します。
無理をしてしまう
目に見える明確な成果を求めるあまりに、普段であればしないような無理をおして仕事に取り組んでしまう傾向にあるのもテレワーク・リモートワークの特徴です。
休憩すべき時間も休憩せず、仕事の結果を出すために気付けば生活リズムを崩してしまうほど頑張ってしまう、というのはテレワークやリモートワークだけでなく、フリーランスの在宅ワークにもよく見られる傾向です。
結果として身体を壊してしまうこともあるので、適切な休憩や体調管理、時間のメリハリが必要です。
休憩時間は休憩時間。出勤時間や退勤時間の厳守など、時間効率を優先して仕事に取り組むことで、これまでとは違った仕事の時間という存在の見え方が違ってきます。
ややこしい勤怠管理
無理をしてしまうのは勤怠管理がしっかりとされていない場合にもありがちです。
なんとなくふんわりとした時間配分で仕事をするのではなく、明確に勤怠時間を決めましょう。そして、ちゃんと管理できるようにタイムカードを付けるといったように、時間を守って働くようにリズムを整えましょう。
タイムカードの管理方法にはいくつかやり方がありますが、個人でタイムカードやスケジュールを付ける方法であれば、スマートフォンのアプリを利用しても良いでしょう。
企業としてタイムカードを管理するならば、オンライン経由で共有管理できるWebツールを利用すると便利です。
コミュニケーション不足
また、そうした状況になってしまうのは、前述しましたが圧倒的な「コミュニケーション不足」が原因です。
テレワーク・リモートワークのような顔を突き合わせることがほとんどない働き方にもっとも大切な事は、コミュニケーションをしっかりとることです。
そのためのツールとしてあらゆる意思疎通の方法を用意しておくことが大切です。共有のタスク管理ツールもうそうですが、オンライン会議ツールだけでは一般的なコミュニケーションツールとしては及第点であっても、業務のコミュニケーションツールとしては今一つ物足りません。
ですから、資料を共有できるようにしておくことであったり、作業内容をプライバシーを侵害しない程度にモニタリングできる環境があると、不足しがちな情報の共有をより密に行うことが出来るようになります。
上司と部下の関係だけでなく、同僚や職場の関係者と一定の繋がりを保つことで、孤独感を癒したり、関係性をより密なものにできたり、正確な情報の伝達を行えるようになるでしょう。また、こうした情報精度を高めることは、オフィス勤務以上の精度の向上を見込めるようになるというメリットも生みます。
運動不足
テレワーク・リモートワークや在宅ワークはえてして動きません。驚くほど動く機会を得られないので、運動不足になり、筋力が衰え、病気がちになります。室内での仕事とはいえ疲れないわけではありませんし、後述する理由などから「運動でもするか」という気分転換をする気が起きなくなっていたりもします。
目・首・肩・腰が痛い
十分な運動が得られないと必然的に凝り固まった筋肉の血の巡りが悪くなるので、身体のあちらこちらが悲鳴をあげます。この状態であればまだ対策がとれるので、早々に温泉やマッサージを受けて身体をほぐしましょう。
自己管理
時間の配分もバラバラ、仕事に全力を注ぎ過ぎてヘトヘト、そんな状態では他に人間らしい行動なんて何もとれないでしょう。
正しい時間配分、しっかりとした報告、連絡、相談。スケジュールにそったリズムのととのった仕事配分など、安定して仕事が行えるように自己管理を行うことが大切です。
責任感が強いことは良い事ですが、それが原因で自分で自分の首を締めてしまうのでは意味がありません。
作業環境
テレワーク・リモートワークでの作業場は「家」です。ですが、会社はあなたの家の環境が仕事に適しているかどうかについては基本的に考慮しません。
女性の在宅ワークに関しては、パソコンの購入の時に東京都では助成金が申請できます。
>>はじめてテレワーク(テレワーク導入促進整備補助金)について|東京しごと財団 雇用環境整備事業
しかし、それ以外の地域に関しては、基本的に自分で整えなくてはならない、というデメリットがあります。
水道光熱費
環境に関するデメリットとして、テレワーク・リモートワークで発生する水道光熱費が基本的に自分持ちになってしまう、という問題もあります。
勤める会社によっては一定の補助が出る所もありますが、ほとんどがそうした補助がなく、環境も含めて「自分で」整えて維持しなくてはならないというデメリットがあります。
こればかりは就労条件を確認して「できる」か「できない」かを判断するほかありません。
狭い
オフィスと違って作業場はあなたの家の中です。ゴチャゴチャとしたあなたの部屋が汚くて狭かったとしてもそれは会社の責任ではなく、あなたの責任になります。
会社は作業環境として綺麗に保つべきという責任がありますが、会社にあなたの部屋を綺麗に保つべき理由はない、というのも物臭な人にとってはデメリットになります。
綺麗好きになりましょう。
暑い・寒い
空調の効いた快適な空間を保つべき必然性がオフィスにはありますが、あなたの部屋を快適にしなければならないという必然性は会社にはありません。
でも、仕事は快適出なければはかどらないので、空調設備を整えたり、暖房や冷房などを設置してスムーズな仕事環境を維持しなければならないのはあなた自身です。
そして、そうした投資に掛かった費用を会社は負担しないというデメリットもあります。もともと空調の効いた快適な部屋を仕事部屋にするか、身銭を切って快適にするほかありません。
家族の理解
一緒に暮らす家族の理解を必要とするのもテレワーク・リモートワークのデメリットです。具体的には「仕事」という認識を持ってもらいにくく、「休み」として接されてしまうのでスイッチの切り替えが難しくなります。
しっかりと話し合って、仕事であるという認識を持ってもらう努力が必要です。
子どもが邪魔をする
小さなお子さんのいらっしゃる家庭ではとくに顕著になりがちですが、「家で仕事をしている」という感覚が分からないのでついつい遊んで貰いたくてあなたの部屋に押しかけてくる、という例もあります。
小さなお子さんには理解が難しいことなので、他の家族の理解を得て協力してもらう必要がある、というのも大切な要素です。
ペットが邪魔をする
ペットには飼い主であるあなたが家に居てくれるだけで幸せです。だからついつい甘えたくなりますし、相手をしてほしくてすり寄ってくるものです。
強靭な精神力で振り払えるならよいですが、可愛いペットにそんなことが出来るはずもありません。仕事中はケージを活用したり、ちゃんとした作業部屋を用意しておくなどの対策がよいでしょう。
フリーランスにありがちなデメリット
個人事業主にありがちなこと
ここからはフリーランスとして在宅ワークやテレワーク・リモートワークを行う人にとってのデメリットです。
これまでのデメリットのいくつかに加えて、フリーランスとして在宅ワークを行う上で知っておかなければならないデメリットや懸念を把握しておきましょう。
経済的な不安
仕事が無ければ収入になりません。なので、たくさんの仕事を抱えている状態でも、仕事が無くなってしまったときにどうすべきか?どういった手段で収入を得るべきなのか?といった漠然とした不安を抱えながら働くことになります。
仕事の有無はあなたの能力に直結している部分なので、常にスキルを磨いてより良い商品を顧客に提供出来るように「あなただけの武器」を作って提供できるようにするべきでしょう。
あなただけの武器や強みを理解していれば、そうした不安を感じることも極端に減りますし、安定的な収入にも繋がります。
必要な知識が多い
フリーランスは「個人事業主」になるために、法的にも社会的にもいろいろと知っておかなくてはならないことが増えます。ある程度の収入がすでに確保出来ていて、十分な報酬が用意出来る状態であればそうした知識を「買う」こともできますが、はじめのうちはそうもいきません。
そして、本来の仕事以外に気をまわさなくてはならないというデメリットでもあります。
経理知識
個人事業主となれば、あなたの事業には「会計」が発生します。なので簿記のような会計知識が最低限必要になり、毎日毎月毎年の会計記録を残し、帳簿を作成する必要ができます。
法律知識
人を雇ったり著作権を守ったりといった様々な経済活動には、法的な制約や知識が必ず付きまといます。小さな事業展開のうちはそこまで気にかける必要もありませんが、ある程度活動が大きくなればなるほど、法的な知識をしっかりと考えて行動しなければ大きな事件に発展しかねません。
税務知識
会計知識にも関係しますが、頻繁に変わりやすい税法も押さえておかなくてはなりません。どの科目にどういった税が発生する可能性があるのか。また、どのように処理するべきなのかなど、専門家でなければ理解が難しい内容も多いのです。
社会的な立場が弱い
フリーランスは社会的な信用はほとんどありません。そのために多くの制約をうけがちです。さらにはバックアップしてくれるような組織もないので、あなた一人で戦わなくてはならないというデメリットがあります。
保障がない
多くの社会保障のなかで、中小企業への補償や補助はフリーランスには適用されません。基本的に社会保障や補助の多くはなんらかの企業に勤めている「労働者」の権利を補償するものであって、起業者であるフリーランスを守ってくれる存在ではないのです。
保険もない
労働者ではないので雇用保険などの社会保険の対象にはなりません。また、健康保険も社会保険ではなく「国民健康保険」での加入になります。2割負担と3割負担という差ではありますが、積もり積もれば大きな違いになります。
ローン等が組みにくい
社会的な信用を得られにくいフリーランスは、大きなローンを組むといった社会的な信用を背景とした「借り入れ」がし難いという傾向があります。絶対に借りられないわけではありませんが、一般的なサラリーマン等に比べてかなり規模が小さくなるでしょう。
しかし、借り入れをしなければならないような大きな事業展開が必要になるなら、クラウドファンディングなどの方法もあります。
それほど悲観するようなことでもないでしょう。
デメリットは自由の裏返し
デメリットをメリットに
ここまで検証してきたデメリットの数々は、本質的な起業家にとって「チャンス」や「ブルーオーシャン」以外の何物でもありません。それだけの「自由」を与えられた、という解釈です。
会社に与えられた場所、会社に与えられた物、会社に与えられた時間の中で出来ることは、会社の枠組みをこえません。
しかし、あなたが考えてあなたが用意して、あなたが決めるルールに限界はありません。
これまであげつらってきたデメリットは、ひとたび裏返せば「あたえられた自由」であるとも言えるのです。
あなたの裁量で好きなようにアレンジできる自由な職場環境を、会社以上の環境にできればあなたの勝ちです。
さて、何からはじめますか?