膨張したモバイルバッテリーを修理【応急処置】
モバイルバッテリーが膨張したら | GoshBox でも説明しましたが、モバイルバッテリーとか、とにかくリチウムイオンバッテリーが膨張したら即時廃棄しないといけません。
なんでかというと、単純に発火の原因になるからです。
ではなんでこのようなエントリなのかというと、例外もあって(あくまでも自己責任の範囲で)救い出せるリチウムイオン電池もあるからです。
今回はそんな話です。
「おしながき」
・救いだすための条件
・救い出す手順
・注意点
・あとがき
救い出せるモバイルバッテリーとは
さっそくですが、救出可能なバッテリーには条件があります。それは、内部のバッテリーが複数内蔵しているタイプであることです。
どういう事かというと、だいたいのモバイルバッテリーの内部にはリチウムイオンバッテリーが放り込まれているわけですが、そのバッテリーがどんな形で収納されているか?ということが大事なんです。
複数収納されているタイプ
簡単に言えば、4本セットできる乾電池のうち1本だけ液漏れしたら、それだけ交換するか、無くても良いように手を加えてやればよい、という発想です。
同じロットや条件で製造されているバッテリーなのでそこまで都合よく片方だけ無事なんてことは考えにくいことではありますが、例外もありますのであきらめずにチャレンジします。
バッテリーを救い出す手順
まずは目的のバッテリーを確認します。すでにパックリ蓋が開いているので、そのまま全面パネルを剥がしてしまいましょう。
とっぱらって中身を確認してみると、確かにバッテリーが膨張しています。
よく見れば二枚のうち一枚だけが膨張していることが分かります。ここまで膨張しているということはかなりガスが溜まっています……恐るべし。
この膨張したバッテリーだけを外してしまいましょう。構造的には電極をハンダで留めてあるだけなので、カットして接着剤で張り付けられたバッテリーをゆっくりと剥がしていきます。
無事剥がれました。この時点で穴あくと燃えかねないので相当慎重にやってます。
次に空いてしまったスペースを適当な隙間材で埋めます。
ちょうど激落ち君がいらっしゃったのでクッション代わりに入れさせてもらいます。これで振り回しても安心だあ!
蓋を閉じて完成。問題なく充電&蓄電できていたので一安心です。結構ぎゅうぎゅうになるように詰め込んだので、もう一枚がまた膨張し始めたら蓋が開いてくれるくらいに広がってくれることでしょう。
なお、取り外したリチウムイオンバッテリーですが、 なるべく金属製のバケツなどに砂や土を入れて、そこに安置しておくことにしました。早々にリサイクルセンターに収監してもらおうと思います。
注意点
- 燃えるから気を付けろ
- 穴空かないように気を付けろ
- 衝撃が生まれないように気を付けろ
- 電極のショートに気を付けろ
- 怪我に気を付けろ
気を付けたい五か条って所です。
兎に角、劇物なので取り扱いには細心の注意を。燃え始めると本気で危ないこともあります。(一応火傷で済みますが、痛いのは嫌ですからね)
衝撃というのはクッションを入れたくだりの話です。のこされたリチウムイオンバッテリーも大事にしてあげないとすぐに膨張します。対処はしっかりとしておきましょう。
もちろんですが、外したリチウムイオンバッテリーも気を付けてください。
リチウムイオンバッテリーは消耗品
最後に、バッテリーは消耗品ですね。分かってはいてもどうしようもなく使い物にならなくなるまで使い込んでしまうのは人のサガとでもいうべきことですが。
災害対策用に、と購入されるかたもいらっしゃるとはおもいますが、ある程度の年月(大体2年くらい)の使用期間を経ると、バッテリーの寿命は結構目減りしています。全く使用せずにまれに放電しすぎないように半分だけ充電しておくような保管方法であればその限りではないですが。
ともかく、普通に使う上で不便をきたすレベルまで摩耗する目安が、だいたい2年くらいだと覚えておけばよいでしょう。
「そろそろ買い替え時かな?」
などと新しいモバイルバッテリーをまさ探す旅に出る、というわけですが、その際に考えておきたいモバイルバッテリーの賢い選択方法について考察しましょう。
買い替え前提で考える
消耗品なので、なるべくコスパのよいものを購入して運用する方が良いに決まってます。
ポイントは「取り回しの良さ」と「充電効率」でしょうか。条件としては、
10000mAh以上
軽い
2A以上で供給できる
残量が分かりやすい
安い(3000円以下)
って所でしょうか。信頼性が高そうな物であれば、
このあたりがよさそうです。
過度な期待は禁物ですが、最低限の仕事をしてくれるモバイルバッテリーを用意しておきましょう。